鉄欠乏性貧血

貧血とは、血液中の赤血球の数やヘモグロビン(Hb)の濃度が低い状態をいいます。鉄欠乏性貧血は、鉄不足が原因で起こる貧血です。。貧血全体の7割を占めており最も頻度の高い貧血ですが、治りやすい貧血でもあります。
症状の現れ方について、体のさまざまな所に十分に酸素が行かないこと、それを補うために心臓や肺が一生懸命に働くことによって、体動時の動悸、息切れ、疲れやすさ、頭重感などの症状がおこります。また鉄が不足することによって、爪が割れやすくなる、口の端や舌が荒れる、髪が抜けやすい、肌がカサカサする、といった症状がおこります。もちろん、これらすべての症状が出るわけではありません。貧血がゆっくりと進んだ場合にはほとんど症状がないこともあります。
治療について
のみ薬で鉄分を補うこと(鉄剤)と、鉄欠乏の原因を治すことが基本的な治療方針です。
まずは内服薬による治療と副作用です。1日1回~2回、鉄剤を内服します。一般的には内服を開始して1~2週間で網状赤血球が増加、3~4週間でヘモグロビンが増加し、2~4ヶ月の治療でヘモグロビンが正常値になります。その間は外来で定期的に通院して頂いて血液検査を行ない、フェリチンの値が正常化してから更に数ヶ月、鉄剤の内服を続けます。
次は注射による治療です。吐き気などの副作用が著しく強く内服が出来ない場合、手術や腸炎などのため内服薬では十分に吸収できない場合、出血で失われる鉄の量が経口の鉄剤で補充される量を上回る場合には、点滴による鉄の補充を行ないます。
生活上の注意のこと、鉄欠乏性貧血の予防には、バランスのとれた食生活が大切です。食品に含まれる鉄分には、肉や魚など動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、緑黄色野菜・穀類・海藻など植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」があり、その構造の特性からヘム鉄のほうが、より効率よく吸収されます。しかし鉄分を多く含む食品ばかり偏って食べることは、他の栄養素の不足につながります。